皆さん、こんにちは。G.B.Gafas KYOTOの岡田です。
夜になると少し涼しさを感じられるように、秋の訪れが近づいているように思います。
先日、とあるドキュメンタリーを見ておりました。
ヴィンテージデニムを探し出し、高額で売りさばく。
その名も「デニムハンター」と呼ばれる人達の特集です。
その界隈の話については門外漢ですから、くわしく言及できませんが、一旦落ちついたヴィンテージデニム市場は再び、高騰し始めているとか。
どうやら“ヒゲ”や“アタリ”といった日本的価値観によって開花したヴィンテージデニムのブームは、アメリカ本国へと持ち帰られ、さらに成熟したようです。
今、思えば90年代、本物を購入できなかった私は、日本製のレプリカを喜んで買っていたのですが、よくよく調べてみると微妙にディティールや質感が違う。
そんな事に一喜一憂していたのを思い出しました。
やはり、モノには当時の製法や技術力が浮かび上ります。
その時代ならでの表情っていうのがしっかりと存在するのですね。
眼鏡にも、あるのですよ。ヴィンテージが…。
現在、当社で取り扱っているヴィンテージフレームコレクション『The spectacle –ザ・スペクタクル -』がまさにそれです。
ザ・スペクタクルは、1920年代から70年代を中心にした金の厚張り、もしくは当時に開発されたザイルと呼ばれる樹脂でつくられたフレームのコレクションで、アメリカン・オプティカルやボシュロム、シュロンといったアメリカ3大老舗メーカーのフレームやアートクラフト、ティトマスなどのマニアックなモデルが揃っています。もちろん、すべて未使用品でクリーニングを含めた数々の工程を経て、最高のコンディションが保たれるようになっています。
アメリカの本社にて整然とカテゴライズされたヴィンテージパーツたち。
このフレーム収集から年代別の分類、品質保持のシステムを考案したのは、オーナーであるジェイ・オーウェンズ氏です。
大学時代から様々な国の文化や骨董品、史跡に深い関心を寄せていた彼は、30年代に製作された古い眼鏡の愛用者でした。
やがて、繊細な細工や味わい深いヴィンテージフレーム特有フォルムに魅了されたジェイ氏は、大学卒業後、全米へヴィンテージフレームを収集する旅へと出かけたのでした。
幸運なことに、その旅の中で当時のカタログを多数入手し、年代や希少性など細かな情報を把握できるようになり、そして、深い歴史背景があったことも知るようになったのです。
大恐慌時代、宝飾職人の多くは不況のあおりで職を失い、眼鏡業界へと流出。
腕を競い合うように美しい造形や彫金模様を生み出しました。
また、その頃のアメリカは輸出強化のため、金を多用する商品に税制上の優遇措置をとっていました。
その結果、この時代の米国製フレームには金がふんだんに用いられるようになったのです。
まさに「黄金時代の眼鏡」であったと言えるでしょう。
時代の移り変わりと共に生まれ、今や製造される術の無くなった貴重なヴィンテージアイウェア「ザ・スペクタクル」。
G.B.Gafas KYOTOでは、10月21日~10月29日までの期間、100本以上のストックを確保したエキシビジョンを開催いたします。
フレームの美しさは言うに及ばず、そのバックボーンにまで思いをはせることのできる、そんな機会になればと考えております。
最後にザ・スペクタクルの代表的なモデルをご紹介いたします。
Full Fram(フルフレーム) 1920~40年代 ¥76,680(税込)
レンズの外周を枠で囲んだデザインです。画像のモデルは30年代以降のもので、ヒンジが視界に入ってこないようにと、真ん中より上に位置しているのが特徴。フルビューと呼ばれていました。
Numont(ニューモント)1930年代後半~40年代 ¥65,880(税込)
鼻側の一点に穴を開け、ネジで固定したワンポイントのリムレスフレームです。レンズの
背面に沿わせているバーは、側方の視界を遮らないようにレンズ上方でテンプルと組み合わせっています。
Rimway(リムウェイ)1940年代 ¥65,880(税込)
鼻側と両サイドの2点で穴を開けることで、レンズの安定性を高めたモデルです。当時はガラスレンズを使用していたため、リムレスでレンズが割れにくいという画期的な構造でした。
A.O Sir Mont(サーモント)1940年代後半~60年代 ¥77,760(税込)
米軍将校モント氏が、アメリカン・オプティカルに依頼して生まれたと言われているこのスタイルは、世界的なヒット作となりました。公民権運動家「マルコムX」の愛用品としても知られているモデルです。
USS 1970年代 ¥46,440(税込)
USSは米軍に向けてアイウェアを製造、供給していた大手メーカーの一つです。
肉厚なデザインがこの会社の持ち味であり、軍関係者やエンジニアといった逞しい男がかける眼鏡としてのイメージがあったそうです。
今回のエキシビジョンでは、もちろん、これ以外のモデルも揃います。ぜひ、ご来店下さい。
<G.B.Gafas KYOTO 店長 岡田>
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