フチナシ眼鏡に関する私見2

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 09

October.

2019.

皆さん、こんにちは。G.B.Gafas KYOTOの岡田です。
今回は前回のブログに引き続き、テーマはリムレス(フチナシ)フレームです。
 
今回はリムレスフレームがどのような経緯で誕生したのか?を探るべく、眼鏡史を振り返ってみたいと思います。
 
1840年代の欧米では、フィンチやパンスネと呼ばれる鼻眼鏡が一般にも普及しました。
素材は鉄や、金、銀、べっ甲など使われており、枠があるものがほとんどでしたが、後半になるとレンズに直接穴を開けて鼻あてを取り付けるリムレスフィンチ(フチナシの鼻眼鏡)が登場してきます。
 

 
なぜ、リムレスが登場したのか?と言いますと理由はシンプルです。
枠があることで顔の雰囲気が変わってしまう事を当時の人達が嫌ったからなのですね。
ついでに言えば19世紀は欧米の技術力が向上した時代でもあり、ガラスに穴を開けるという繊細な作業も数をこなせるようになっていたのです。
 
ちなみに顔の雰囲気を変えたくないという意識は根深いものであったらしく、テンプル(眼鏡の腕部分)が開発されてからもリムレスのフィンチは継続して作られます。
 
テンプルが付いている眼鏡のほうが顔に安定して装着できるため、正確な視力矯正ができるのはあきらかでしたが、顔の側面に線が入る事を気にする方が結構いらっしゃったのですね。
 
1920年代になると宝飾職人が眼鏡業界に流入し、美しいディテールのリムレスフレーム。
通称「スリーピース」が誕生します。
このあたりからが、現在のリムレスフレームの原型と考えてよさそうです。

 

 
アルチザンの美意識が集約されているブリッジのデザイン。
レンズ止めのパーツにも彫金模様が入っています。
 

 
最近のリムレスフレームでは、ほとんど見ることのなくなった両掴み構造。
レンズの幅が合わない時は、レンズを部分的に削らなければいけません。
 

 
眼鏡の存在感を消すために考案された縁無し眼鏡ですが、リム(枠)が無くなってもブリッジやテンプルにデザイン性が加わる事によってファッションとしての側面が生まれるようになったのです。
 
時代が変われば、意識が変わる。
今となればリムレスフレームは、最もファッションコンシャスな眼鏡かもしれませんよ。
 
 
 
 
(G.B.Gafas KYOTO 店長 岡田)

 

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