皆さん、こんにちは。G.B.Gafas KYOTOの岡田です。
9月1日付のプレス漆畑ブログでお知らせしました通り、弊社のオリジナルブランド“Trip-トリップ-”の新作『LAWYER』を発表いたしました。
LAWYER 全4色 各36,720円(税込)
前作より10年ぶりとなります。大御所ミュージシャンなみのスパンになってしまいました。
2005年にTripのファーストモデルを発表した頃、まだ縦浅横長型の眼鏡が主流でした。
しかし、一部の先鋭的なデザイナーは現在トレンドである縦幅の深いデザインにシフトしていたのですね。
そんな彼らのコレクションは眼鏡史的にどんなポジションにあるのか?
流行のデザインを源流まで遡り、忘れられつつある名作のフォルムやディティールにスポットを当ててみたらどうか?
そんな想いからTripシリーズをスタートさせたのでした。
今回は新作発表に伴い、Tripのデザインを担当していただいたYELLOWS PLUSのデザイナー 山岸稔明さんと製作についてお話をしてきました。
岡田:久々にTripの新作発表となりましたので、色々とお話をお伺いしようかなと思っております。どうぞよろしくお願いします。
山岸:よろしくお願いします。
岡田:まずはご苦労された点などはありますか?
山岸:そうですね。新作はサーモント、つまり金属製の枠とプラスチック製の眉飾りを組み合わせたミックスフレームです。
そういったモデルはどんなに精密な図面を描いてもその通りに出来上がるというわけじゃないのです。
手作業が不可欠な仕事なので経験値がいります。
ですから熟練の工場じゃないとこちらの要望を上手く反映する事ができません。
岡田:私達が指定したのがヴィンテージに使われている4mm厚のブロー(眉飾り)でしたから、むずかしいところがあったのでしょうか?
山岸:4mm厚のブローってあまり使われないですよね。それにTripの場合、ヴィンテージのコピーを目指しているわけではないので、綺麗さと粗さのバランスをとった微妙なニュアンスを形にしてもらわないといけないですから。
岡田:今回、50年代のヴィンテージフレームに使用されていたブロー留めと丁番が一体型のパーツをつくってもらいました。
裏面ですし、無くても成立する物なのですが、うちのオリジナルらしいこだわりのポイントなので、あえてお願いしました。
山岸:Tripの第一作をつくった時、レンズ留めのネジを緩みにくくするためにもう一本ネジを入れたダブルストッパーにしましたよね。
あれなんかまったく見えないところだけど、あえてやる。そういったところがいかにも御社のオリジナルだなという感じがしますね。
岡田:それから、ノーズパットを付けるクリングスの箱の上部を取ってスケルトンにしてもらいました。あの構造、気に入っています。
山岸:当初はチタン製ノーズパットで昔風のネジで固定しないカシメでいきたいという案をいただいたのですが、それだとシリコンとか別のパットに交換しないといけないっていうケースが出てきた時に困るという話も同時に出てきて…。
岡田:我儘ですいません。
山岸:いえいえ(笑)。それなら箱の上部を取ってしまえば中身が剥き出しになって、雰囲気がでるんじゃないかなと思いました。
岡田:毎度の事ながら、こだわりディティール満載の一本となりましたが、全体としてはとてもシンプルですね。
山岸:細部のつくり込み以外はできるだけさり気なくしてほしいと言われていたので、テンプルの形状なんかはくびれを付けないであっさりしたものにしました。
岡田:コンセプトがぶれてはいけませんが、いまリリースするなら一見デザインされていないような抜け感が必要かなと思いましたので。これなら女性が少しオーバーサイズ気味にかけてもらっても良いですね。
山岸:語弊はあるかもしれませんけど、そういった格好よすぎない眼鏡のかけ方って今の気分かもしれませんね。
岡田:そこに話が及ぶと時間が大幅にオーバーしてしまいそうなので、この辺までにしておきましょう(笑)。今日はお忙しいところ、ありがとうございました。
山岸:こちらこそ、ありがとうございました。
(G.B.Gafas KYOTO店長 岡田)
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