MASAHIROMARUYAMA

明けましておめでとうございます。
G.B.Gafas KYOTOの岡田です。
今年もアイウェアやレンズ、そして、その周辺について書いていきたいと思います。

まず、昨年からのトレンドを見ていると存在感のあるセルフレームが注目されている事がわかります。
JULIUS TART OPTICALやShady CHARACTERといった武骨なクラシックスタイルを踏襲しているブランドをはじめ、ボリューミーでセクシーな雰囲気が漂うJACQUES MARIE MAGEやSAUVAGE 。
また、フォルムの美しさとモノづくりで高い評価を受けているYELLOWS PLUSからも肉厚なセルフレームが人気でした。

そんなトレンドを横目で見つつ、一つのブランドをご紹介したいと思います。
ブランド名は『MASAHIROMARUYAMA/マサヒロマルヤマ』。

すでに知名度も上がっており、各店のブログでも新作が出るたびにご紹介していますが、今回は改めてMASAHIROMARUYAMA について書かせていただきます。
デザイナーは丸山正宏氏。アイウェアデザイナーとして大手眼鏡メーカーに勤務、眼鏡学校の講師などを経て2011年に自身のブランド『MASAHIROMARUYAMA』を立ち上げました。
ブランド全体のテーマとなっているは、未完成のアート。
完璧な造形美に疑問を投げかけるようなコレクションを毎シーズン発表しています。
コンセプチャルでアート性の高いモデル揃いですので、シーズン毎の仕入れでも頭を悩ますことが多いのですが、とても刺激的で新作が楽しみなブランドの一つです。
数年前に比べ、アイウェアをポイントにするようなコーディネートが増えている昨今、肉厚なセルフレームはもちろん格好良いですが、アートなエッセンスを持ったアイウェアを楽しんでみてはいかがしょうか？ギャルソンやヨージといったモード系ファッションはもちろん、オーバーサイズのスポーティなスタイルにもフィットしそうです。

シーズン毎に明確なコンセプトでコレクションを発表しているのもMASAHIROMARUYAMAの特徴です。
次はコレクションをピックアップしてご紹介していきます。

コレクション:dessin
ブランドのコンセプトを象徴するファーストコレクションです。
手で描いたラフデザインの要素をプロダクトにそのまま落とし込むことで生まれる未完成な造型。
そんなラフで緩やかなスケッチラインが形になっています。

コレクション:cut
紙をハサミでカットするイメージをフレームに投影。
手で描いたラフデザインの要素はそのままに、有るはずの部分が欠落している違和感を楽しめるコレクションです。
大胆に切り取られたスペースは心地よい違和感と軽快なアクセントを与えます。

コレクション:erace
消しゴムで鉛筆のラインを消したイメージをメガネのデザインとして表現しています。
パーツの配置の常識を大胆に消し、その跡に力強く引かれた一本の線が特徴的です。
正面のみではなく右からも左からも別々の表情が見えるように計算して設計され、一味違った存在感を放ちます。

コレクション:monocle
どこかの美術館で見た、近世の人々の情動を描いた絵画。額縁の中から溢れでる不思議な気品を再解釈し、当時の絵画に描かれていた片眼眼鏡（monocle）をヒントに得た着想を現代のデザインに融合。過去と現代、ふたつの眼鏡が繋がったコレクションです。
＊このコレクションで世界最古のアイウェア国際展示会“シルモ”にてシルモドールを獲得しました。

コレクション:sculpt 最新コレクション
sculpt（彫刻する）をテーマに未完成の彫刻のような切削面を持ったモデル達。
制作過程の作品が持っている荒々しさや、独特の立体感。
それが見事にアイウェアデザインとして表現されています。
使用する過程で起こる経年変化さえ、味わい深いものになっていくことでしょう。

G.B.GafasKYOTOではMASAHIROMARUYAMAの魅力をもっと知っていただくために
全コレクションのサンプルを集めたエキシビションを開催することが決定しました。