チープ・シック

こんにちは、G.B.Gafas KYOTOの岡田です。

 

先日までの気候が一転、いきなり冬に突入したような体感温度ですね。北海道では11月中ごろ並みの積雪だそうです。これからまた秋の陽気に戻るそうなのですが、もう本格的な冬物を出しはじめてもよさそうな気分になってきます。そんな思いでクローゼットを眺めていると、去年諸事情によって手に入れられなかったコートやジャケットが頭をめぐり、今年こそ絶対ゲットしてやると心に固く誓いました。しかし、私も30過ぎた大人です。本当に価値あるものを見抜き、遮二無二にトレンドを追い求める買い物からそろそろ卒業しなければならないのです。(買い物をしないという選択肢はありえません。)

そんな心境に至ったのもこんな書物との出会いがきっかけでした。

 

cheapchic.jpg

 

チープ・シックは1977年刊行。アメリカの女性ジャーナリスト二人によって書かれたスタイルブックで、現在もトラッド好きのアパレル関係者の中ではTAKE IVYと並んでバイブル的扱いになっているとか…。

ファッションには身の丈にあった額を投資し、定番品にはお金を惜しまないというセオリーが書かれているのですが、何と言っても当時に撮影された写真がかっこいい。

ダブルジャケットを首元まで閉めて、スウェットパンツに白スニーカー等々。今見ても新鮮な着こなしを目にすることができます。一見すると個性的なスタイルですが、アイテムを単体で見るとトラディショナルな定番品であったりするわけです。

定番品とは、リーバイス501のように微妙な変化を続けながら歴史の荒波を乗り越えた名作のみが与えられる称号であり、そのフォルムには普遍性が宿っているのです。それらには晴れ着のような豪華さはありませんが、装う人のセンスや好みによってアクセントになったり、溶け込んだりと八面六臂の活躍をしてくれます。

ちなみにこの本には眼鏡ついての記述はないのですが、もし紹介されていたならトラディショナルなフレームが、日常の装いをおしゃれ(シック)に飾っていたことでしょう。

 

ここでお知らせです。

ただいまG.B.Gafas各店では、さりげなくシックに愛用できる価値ある一本をご提案するため、MASTER WORK COLLECTIONフェアと題し、アメリカやイギリスの伝統ある老舗ブランドやアンティークのデットストック、新進気鋭の日本人デザイナーによって眼鏡史に残る名作を再構築した新定番フレームを圧巻の品揃えでご用意しました。

 

masterworkkyoto1.JPG

 

masterworkkyoto2.JPG

 

私達が今回のフェアでテーマとしているマスターワークとは名作や傑作を意味しています。特にスポットを当てたのは1950~70年代前半のアメリカやイギリスに登場したプラスティックフレームです。1950~70年代前半はアメリカやイギリスにおける変革の年でした。様々な技術革新によって大量生産が可能になり、作り手は消費者の存在をより大きく意識するようになります。結果、その商品の性能に加え消費者のマインドをくすぐるデザインにも重きがおかれるようになりました。同様に眼鏡も新素材や新たな加工技術の出現で制約から解放されたデザイナー達の手によって、従来の職人技巧的なデザインからファッション性を帯びたモダンデザインへと変化していきます。そして、この時代につくられたフォルムこそ、現在トレンドとなっている眼鏡の原型であり、多くのファッションピープルを今なお魅了しつづけているのです。

 

ぜひ、歴史ある老舗ブランドの力量と新しい才能が作り出すネオトラッドスタイルをお確かめ下さい。

 

(G.B.Gafas KYOTO店長 岡田)

Date: 03.November.2010 12:27 | Comment (0) | Trackback (0)

トラックバック

トラックバックURL: http://www.glasses-co.jp/mt5/mt-tb.cgi/69

コメントを投稿

本サイトでは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になります。
承認されるまではコメントは表示されません。承認までしばらくお待ちください。





  • BACK
  • NEXT
CATEGORY
  • KYOTO
  • UMEDA
  • MINAMISENBA
RECENT ENTRY
ARCHIVE